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mid. パリバージョン。
by maipar
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マレ:巨匠の館へ。
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8月だ!
もう1ヶ月が経ってしまいました。最初に来た頃がもう3ヶ月前位に感じる。仕事も勉強もしていないお気楽生活だったわりにいろんなことがあったのか、あっという間ではあったけど、なんだか随分濃くて長い1ヶ月だった気がします。

2日は第一日曜日。パリの有名どころのいろんな美術館に無料で入ることができる日です。パリの美術館はだいたい行った気がするのだけど、ずーっと行きたかったのだけどなぜかいつも行くことができなかったピカソ美術館に行くことにしました。ケーキは、そのすぐ近くにあるローズベーカリーというカフェのレモンタルトと生姜のケーキ。生姜はかなり効いててスパイシー。レモンも、どちらもおいしかったー。どちらも近年かなり好むようになった味。嗜好って結構変わるものです。





美術館のあるマレ地区は、元々は貴族達のお屋敷街。もちろん今でもその建物が残っているので、とっても重厚な雰囲気のある街並み。ピカソ美術館も例にもれず、素敵なお屋敷です。サレ(塩)館と呼ばれる建物だったそう。マレは今ではオシャレなお店が並んでいて日曜日でも開いているところが多いので、いつ来ても賑わっています。ゲイの街でもあるし、ユダヤ人街でもあり、いろんな人たちがいるはずのわりにはとっても落ち着いていて、散歩にはもってこいの楽しいエリア。

本当はもう一つくらい行こうかとも思っていて、途中で無性にモネの睡蓮が見たくなり、オランジュリーにも向かおうとしていたのだけど、結局やめました。
私は気付いた頃からなんとなく、美術館には一日に一つだけというルールがあって、同時期にいくつか見たいものがあってもなるべく次との感覚もあける。時間がない時はしょうがないけど。それは、ひとつをじーっくり味わいたいから。余韻を残してしばらく自分の中でそれを熟成させたいからです。あーあれよかったなぁ…、あ、あれって実はあーいう意味だったんじゃないか…とか。
ま、どうでもいい話ですけど。

ピカソ美術館だから、ピカソだけなのかと思ったら、同年代の他の画家達の作品もありました。ピカソの作品は、絵だけでなく彫刻や小さなコラージュみないなものなど知らなかったものもたくさんあって楽しかったです。

学生の頃だったかなぁ…確か文化村だったか上野だったかで見たPaulo en Pierrot(ピエロに扮するパウロ)やLes baigneuses(浴女たち)とも7,8年ぶりくらいに再会。ここの美術館のものだったんだ。ピエロの絵は、当時、“こんなにかわいい絵を描いていたなんて!”とびっくりしてちょっとうれしかったのを覚えてます。そんな思い出のある絵に再会できて満足。

青の時代に始まり、多分時系列で展示されていたと思うのだけど、時代を追うごとに線が丸くなり、太くなり、色使いが大胆になり、厚みが増してカラフルになり、明るくなっていくのがいいなぁと思った。芸術家だって人間なんだなぁというか。年を重ねていく様子を感じることができた気がします。

モネの卒論を書いていたくらいなので、ピカソは学生の頃はほとんど興味がなかったのだけど。でも今は結構好き。なんというか、すごく人間味を感じる。キュビスムだったり抽象的な絵というのは、素直な気持ちを表現しようとしているからこそなんじゃないかなぁ、なんて。知れば知る程奥が深くて、年とともにどんどん深みにハマっていく感じがしています。またいつか美術史の勉強もしたいな。いつやるのって感じだけど。。
by maipar | 2009-08-05 15:59 | アート
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